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ビタミンD摂取で総死亡率が低下 [ビタミンD]

 国際癌研究機関(仏リヨン)のPhilippe Autier博士と欧州腫瘍学研究所(伊ミラノ)のSara Gandini博士は,総計5万7,311例が参加した18件のランダム化比較試験のメタアナリシスから、ビタミンDの摂取が総死亡率を7%低下させたとArchives of Internal Medicine(167: 1730-1737)に発表した。

<平均1日摂取量は528IU>
 Autier博士らの研究はランダム化比較試験の被験者をその後5.7年間にわたり追跡調査したもので、その間の死亡数は4,777例である。ビタミンDの1日摂取量は300~2,000IUで,平均528IUであった。市販のビタミンDサプリメントのビタミンD含有量は、ほとんどが400~600IUである。

 同博士らは「これまでの研究は、ビタミンDの欠乏が心疾患・癌・糖尿病などによる死亡率の上昇に関係している可能性があることを示唆しているが、これらの疾患は高所得国における死亡者数の60~70%を占めている」と言及した。そこで、同博士らは「もしビタミンD摂取とこれらの疾患に一貫した関連性が認められれば,ビタミンDを強化することで総死亡率は低下するはずである」と仮説を立てた。

 しかし、なぜビタミンDが死亡率の低下と関係があるのだろうか。同博士らは「その答はまだ明らかではないが、ビタミンDサプリメントは癌細胞が増殖する機序の一部を阻害、あるいは血管や免疫系の機能を亢進させている可能性がある」と推察している。[MT誌07年11月1日 (VOL.40 NO.44) p.05]


【コメント】
 ビタミンDに関しては、以下の専門書・一般書を参考にしてください。

岡野登志夫『ビタミンDと疾患―基礎と臨床からの考察 』 医薬ジャーナル社(2000)


中村・松本・加藤『骨代謝と活性型ビタミンD 』ライフ・サイエンス出版(2006)


平柳 要『がん予防に実は「日光浴」が有効なわけ―ビタミンDの驚きの効力 』講談社+α新書(2008)


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