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ホメオパシーの誤りーー「未科学」と「非科学」の混同 [代替療法]


 私は、代替医療関連3学会の学会員になったが、残念ながらホメオパシーの有効性を示すものは、ほとんど存在しないというシンプルな事実がある。すなわち、ホメオパシーにはプラセボ二重盲検法で効果有りとする結果は皆無に近いのだ。ということは、仮に効果があったにしても、論理的には、最高でもプラセボと同等であることになる----即ちホメオパシーは「プラセボ」に過ぎないということなのだ。
 
 ヨーロッパの医大で自然療法として扱っているにせよ、ハーブ療法のように生化学的基礎の有るものとしてより、従って、プラセボの要素が強いものとして利用されていると思われるのだ。
 例えば、英国ではヒーラーの手かざしにさえ保険が効くが、ヒーラーは国家登録制だ。怪しげな新興宗教の人間でない者による心理的癒しで治ってもらえば、長期の薬物治療より安く上がるから許可しているという現実主義を感じる。ホメオパシーの扱いもその程度のものではないのか。

 というのも、レメディも「無限小」の原則で希釈作製されれば、モル数なら分子数0=法律的には「乳糖錠」で、化学物質として、標的器官・部位に化学変化に基づく正作用を与え得ぬ以上、副作用も起こり得ず、安全だから認めているだけで、患者が治り、医療費抑制につながり得るなら「方便」として何でも使う欧州の歴史に根ざした強かさを感じるからである。

 ところで、その基本原理である「ダイナマイゼシション(振盪)で<水に薬剤の記憶を与える>ことによって希釈しても元の物質の<情報>は保存されるが、薬品としての濃度は下がるので副作用は無くなる」という主張はトンデモな戯言であり、水素結合による水のクラスター化から、水が情報を保存できるという考えは、「πウォーター」というイカサマ高価格水の論理にも通ずるが、物理学では水のクラスター理論は70年代に終わった理論だという。平熱でさえ1兆分の1秒で転位する水の分子の早さからは、いかなる情報も保存しえないのは自明だ。

 ましてや、ホメオパシーとは直接関係ないが、水の結晶に「愛」とか「健康」と言葉かけをして、綺麗な結晶になるような水を飲めば健康になるなどといった世迷い言を信じる馬鹿どもは、小学校の時に中谷宇吉郎の「雪の結晶」の話も読んだことのない理科離れ世代に決まっているのだろうが、あまりのレベルの低さに言葉もないほどである。

写真上:雪の(正確には水の)結晶の写真。
この形になるのは水素結合や「自己組織化」の問題で、なにも愛のせいではない(笑)。雪印乳業は愛が無いから古い牛乳を日向で混ぜて再利用し食中毒を出し、メグミルクになったのだ(爆)。

 ちなみに「波動」という言葉を安易に使う輩は、どうせ物理学でいう「波動」を理解してはいないのだろうが、それだけでインチキの証拠になるので、一般の方々は「波動」=眉唾という試金石として使われるとよいだろう。

 閑話休題。結局「濃度が低い方が効く」というホメオパシーの原則は、彼らの言うアロパシーたる現代医学で、医薬品一般が、中毒域以下の濃度で薬物として作用するため、濃度によって正に「毒にも薬にもなる」という事実からの、類推による原始人的なまでの拡大解釈であり、従って、実のところ、ホメオパシーは所詮アロパシーの陰画[ネガ]に過ぎないのだ。

 例えば、ヒ素は中毒を起こすが「薄めて」医薬品とすれば抗白血病薬となり得るし、中毒症状と白血病の症状に類似点が有るからといって、ヒ素のレメディが両方を治せるというような考えは単なる思いつきで、実際は大半の化合物において、こうした類似性が見られることは皆無に近い。

 そもそも、たかだか200年かそこらの歴史しか持たないホメオパシー(1790年に彼は英国の医師カレンWilliam Cullen著『Materia medica, 1789』を独訳中にヒントを得てホメオパシーを創始し学校を開いた)が、漢方やアーユルヴェーダに勝てる訳がない。その原理が正しければ、ハーネマンという一個人が発見する前に、彼が観察し得た程度の薬理現象[があったとして]と人間の反応との相関関係は数千年前から中国やインドで発見され検証され体系化されていた筈だからだ。
写真(ハーネマンの切手。1955年西ドイツ発行)

 かつて、設立当初のある代替医療系学会のサテライト会場で、ホメオパシーを用いた難治性のアレルギー治療の発表が有った。O ・S病院というホリスティック医学の有名病院に所属する若い女医であった。漢方が奏功しないからホメオパシーで治療したとのことだった。

 私は「あれっ、O先生は中西医結合を謳い文句に、難治性の癌の治療に漢方を用い、院内の道場でも気功を指導しているほどで、自身も中国に学んだはず。中国からも交換研修の医師も来ていたはず。それが漢方でアトピー程度が治せないとは? EPAなどのことも知っているはずだし、食餌のコントロールと合わせても治せるはずだが? それに<総力戦>とか統合医療というと聞こえは良いが、なぜ似て非なるホメオパシーなんか病院で始めたのかな。全く原理が相互に異なるのに、漢方薬をホメオパシー的に使って薬物資源の節約を、とかいうアホな本があったが、まさかあの馬鹿薬剤師の悪影響ではあるまいな?(笑)」という疑問を持って会場に行って発表を聞いた。

 発表はひどいものだった。すかさずフロアから質問した。「漢方で効かなかったということですが、院内で漢方治療を担当した医師の弁証論治はどうだったのですか。O・S病院でしたら中医学ですよね? 投薬の経過は? どうダメだったから、ホメオパシーの適応だとして切り替わったのですか?」会場には漢方・鍼灸の実践家ばかりが集っていたので、この質問には多くの方々がうなずいていた。

 「え〜、漢方に詳しくないので、その点で引き継ぎをしていませんからよく判りません」…会場の一部失笑。

 私は続いて「……(驚きで二の句が継げず)……え〜、通常、アメリカの自然医療系の治療では、アトピーの治療をする時には、広範なアレルゲンチェックをしますよね。それはハウスダストのチェックというレベルに留まらず、多くの食べ物のチェックは常識ですよね。嗜好品も一旦全て中断して症状が出現・増悪するかどうかで帰納的にしらみつぶしにチェックしますね。その時、大好物が意外にアレルゲンであるケースも多いですよね。この症例の女性は、偏食の傾向がありますが、嗜好品の中にチョコレートが有りますね。これは自然医療系では最も疑われるものの一つですよね。例えば、これを止めさせてチェックするといった形で検査はされましたか?」

「え〜、特にそういうチェックはやってません」…会場の相当数の苦笑。

 ホリスティックを謳い、ホメオパシーを推進しようという代表的病院でこの有り様である。本人の不勉強は明らかだが、本山でこれなら指導しているO先生のレベルもこれで知れた訳である。漢方治療も、こうなると中医学的弁証がきちんと行われていたかどうかも怪しい。日本漢方的病名処方+食餌のコントロールも無しで(ω6優位)炎症体質を放置していたようである。それは治らんわなぁ。

 しかも、ここの食養は「粗食のすすめ」の、あの御仁ではないか。確かに、日本を初めとする伝統的食生活には多くの科学的な叡智が背景にあるし、西洋的食生活中心の偏食に基づく失調には粗食も結構だろうが、代謝回転に基づくタンパク質の損失は不可避的かつ絶対的なものである。
 むろん、病態も考慮せねばならないが、例えば、健常者でも完全タンパク質(人肉。笑)換算で体重の1/1000を毎日得られなければ縮小再生産に陥ってしまうのだ。
 21世紀になってさえ病院食が、病態も個体差も無視した非科学的=原始的なカロリー一元主義なのも問題だが、現代栄養学の最新の成果を無視するのは明らかに誤っている。

 ともあれ、その時はそれ以上追いつめる質問はしなかったが、ここまでの私の質問で、会場の参加者は主として東洋医学系および自然医療系の医師や実践家なので、全てを理解されたようであった。多くの出版物の割に、総本山に近いこの医師の所属する病院がネット上で意外に評判が悪いのは何となく分かるような気がした。

 コンピュータ版の「マテリア・メディカ」と首っ引きでの当てづっぽう処方を、いくら分子数ゼロで副作用もないからといって(プラセボの持つ副作用と同程度にはあるだろうが)治療に用いるのは、医学的にメリットが有るとは思えない。

 患者はこの間、不適切な治療(=無治療)を受けていた訳だから、まともな漢方クリニックであれば治っていたかも知れないし、何より、東洋医学の力を借りずとも、大学病院とまでは言わないが、まともな皮膚科でなら治っていた可能性さえある。
 仮にホメオパシーという怪しい代物を治療に使うというなら、西洋医学を修めている人間でありつつ、加えて、せめて海外のホメオパシーの大学や専門学校に留学・卒業したくらいの力量で初めて使うくらいの責任性があるだろうが。
 この程度のレベルで実地治療に用いるとは、東京女子医大の連中の無経験オペと変わらない無責任さではないか。良心のかけらもなく、患者をマテリアルとして用いている。医療倫理的にも問題がある。

 医師免許を持つものが、生化学的・分子医学的基礎が全く無いものを平気で用いるということは許せない。未科学と非科学とは違うのだ。

 漢方薬の多くの作用機序は、証を合わせて投与すれば経験的にはよく効く事が判っていても、かつては分析技術の未熟から不明だったものが有る。大黄が止瀉・緩下の相反する両作用を持ったり、柴胡の代謝物が多すぎてどれが薬効成分なのか同定できなかったりといったことである(もちろん今では判明している。前者は腸内細菌フローラの状態が、後者は肝での薬物代謝が関わっていたのだ)。
 その当時は西洋医学=科学的分析で科学的説明ができなかった。帰納的には治療できるという事実はあったが、演繹的には西洋医学的理論では説明の範疇外だったわけである。

 ただし、この状態は「未科学」であるが、「非科学」的ではないのである。

 というのも、投薬治療と薬効=治癒との間には明らかに因果関係は存在するからだ。ただ、それを説明する方途が未発見なだけだからで、観察・観測・測定手段が発見されれば、一挙に解決して、説明可能になる可能性が常に有る。科学者は謙虚であるべきなので、こうした場合、説明できないものを直ちに否定はしない。なぜなら、そういう態度こそがむしろ非科学的だからだ。

 ところが、水のクラスターが転移の早さ故に同位置を保ちえない=何ら情報を蓄えられないという事実は、いわば高校化学のブラウン運動と同じ原理に起因している訳だから、それが否定されることは有り得ないほどのベーシックな原理に基づいている。絶対零度以外の分子は必ず熱運動しているからだ。よって、水が液体であるという理由によって、溶けていた物質の形を10のマイナス12乗秒を超えて記憶するような性質は水には存在しないのだ。

 にもかかわらず、人体=36.5度という環境下で、さらに加えて、何か特異な状況下において構造化するとして、しかもそれがモル数ゼロにもかかわらず薬理効果を持つように、人体中の一種のレセプターおよび何らかの「翻訳機構」を通して生体秩序を回復する、というように、ここには何重にも無理が有るのだ。レセプター1つとっても、化学物質の濃度依存性なのだから。

 従って、ホメオパシーの原理を正しく有らしめるには、この原理を否定した、全く別の理論体系で、一から物理化学を組立てるしか有りえなくなる(実は、更に困難なことに生化学・免疫学を含む生体メカニズム自体もそれが作用するようなシステムに総取っ換えせねばならぬという信じ難い困難さまで生じてくる筈なのだが、本稿ではそこはネグることとする)。
 というのも、科学理論の進化=パラダイムチェンジのあり方からすれば、ホメオパシーのような無茶な理論を包摂した、上位互換性のある物理学体系を作る訳にはいかないからである。

 ところが、それは残念ながら不可能だろう。熱力学の基礎がひっくり返れば、いわばこの宇宙が存在しなくなる。だがこの宇宙は歴然と存在している。それはとりもなおさずホメオパシー理論が誤っている証左である。
 つまり「ホメオパシーの原理を可能にする何かがまだ発見されていないだけだ」という理屈は成り立たない訳だ。
 ここまでの説明の論理展開が判らない者は、そもそも科学が何であるかが判っていない。科学が何であるかが判っていない者が「ホメオパシーは[現代]科学では説明できないが真実だ」と言えるはずはないのは自明だろう(笑)。
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ホメオパシーの無効性を嗤うーー【書評】予防接種は果たして有効か? [代替療法]

トレバー・ガン(由井 寅子 訳)『予防接種は果たして有効か?』ホメオパシー出版(2003)

 元・国立衛生研感染症室長・母里先生や小児科医・毛利先生方が『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』誌で仰るように、現行のインフルエンザワクチンなどの、免疫学的にも疫学的にも有効性の怪しい幾つかの予防接種は、明らかに無効で一利無し(医療経済的にはゼロではなくマイナス)なのは当然で、心ある医療関係者はそう思っている。

 問題は、そのことをホメオパスが主張したとして、ホメオパシーの有効性の証明を補完するものにはなりえぬというシンプルかつ根本的な事実だ。本書も、そこを抜きにして内容を云々することは不毛であろう。
 ちなみに評者は、20数年前に初めてその療法の存在を知ったとき、興味を抱き、英米からホメオパシーに関する洋書や一流メーカーのリメディを輸入して自ら試し(バッチ・フラワーリメディも含む。当時は税関も無知だったため、アルコール入りリメディにも気づかず輸入できた)、動物実験も行ってきたが、結局、プラセボほどの効果もなかった。残念ながら、ホメオパシーは「信仰」以外の何物でもないだろう。

 というのも、ホメオパシーにはプラセボ二重盲検法で効果有りとする結果は皆無に近いからだ。即ち、効果があったにせよ、論理的には最高でもプラセボと同等である----つまりホメオパシーは所詮「プラセボ」に過ぎないということなのだ。 
 つまり、ヨーロッパの医大で自然療法の一つとして教育課程で扱っているにせよ、ハーブ療法のように生化学的基礎の有るものとしてより、プラセボの一つとしての要素が強い訳だ。

 というのは、レメディも「無限小」の原則で希釈・作製されれば、モル数なら分子数0=法律的には「乳糖錠」に過ぎず、化学物質として、標的器官・部位に化学変化に基づく正作用を与え得ぬ以上、副作用も起こり得ず、従って「安全」だから認めているだけで、患者が治り、医療費抑制につながり得るなら「方便」として何でも使う欧州のしたたかさを感じるからである。

 例えば、英国ではヒーラーの手かざしにさえ保険が効くが、ヒーラーは国家登録制で、怪しげな新興宗教の人間ではない者による心理的癒しで治ってもらえば、長期の薬物治療より安く上がるから許可しているという、したたかさを感じる。ホメオパシーの扱いもその程度のものに評者には思える。

「ダイナマイゼシション(振盪)」で「水に薬剤の記憶を与える」ことによって希釈しても元の物質の「情報」は保存されるが、薬品としての濃度は下がるので副作用は無くなるという主張はトンデモな戯言である。
 「信者」が<科学的>説明として頻繁に持ち出す「水素結合による水のクラスター化から、水が情報を保存できるのだ」という考えは、「πウォーター」というイカサマ高価格水の論理にも通ずるが、物理学においては水のクラスター理論は70年代に終わった理論だとされているのだ。
 というのも、高校物理/化学レベルでも自明(絶対零度やブラウン運動を想起するだけで十分)だが、熱運動によって位置も速度も乱雑に変わるという水の分子の転位の早さからは、10のマイナス12乗秒以上にわたって安定に保たれるような水分子の配置はなく、いかなる情報も保存できるはずもないからだ。

 いずれにせよ、結局「濃度が低い方が効く」というホメオパシーの原則は、彼らの言うアロパシーたる現代医学で、医薬品一般が、中毒域以下の濃度で薬物として作用するため、濃度によって正に「毒にも薬にもなる」という事実の、原始人的なまでの拡大解釈であり、所詮、ホメオパシーはアロパシーの陰画[ネガ]に過ぎないのだ。

 例えば、ヒ素は中毒を起こすが「薄めて」医薬品とすれば白血病薬となり得るし、中毒症状と白血病の症状に類似点が有るからといって、ヒ素のレメディが両方を治し得るというような考えは単なる思いつきで、実際は大半の化合物において、こうした類似性が見られることは皆無に近い。

 そもそも、たかだか200年かそこらのホメオパシーは、漢方やアユルヴェーダに勝てる訳がない。その原理が正しければ、ハーネマンという一個人が発見する前に、彼一人が観察し得た程度の薬理現象と人間の反応との相関関係があったとするなら、それは数千年前から中国やインドで既に発見され検証され体系化されていた筈だからだ。
【下】Samuel Hahnemann


 なお、評者たる私は、日本相補代替医療学会/日本統合医療学会の正会員でもある。しかし、トンデモ代替医療は「悪貨が良貨を駆逐する」が故に徹底的に排斥すべきだという考え方である。

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チューインガムで消化管術後治療 [代替療法]

 aculty of 1000 MedicineのBradley Kropp博士は、チューインガムが消化管術後の腸機能回復への簡単な解決法であることを見出した最新の論文を推薦した。

 ノースカロライナ大学消化器外科のErik J. Kouba博士らがUrology(70: 1053-1056)に発表したこの研究では,消化管手術を行った102例のうちの半数に術後にチューインガムを1日5枚与え、その影響を見ている。

 ガムをかむことは、平滑筋線維や唾液腺を刺激すると考えられる。ガムをかんだ51例は、かまなかった症例よりも短期間で腸運動が有意に回復した。

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転移性肺癌の成長を阻止----天花粉(=ベビーパウダー)で血流を遮断 [代替療法]

 米・ フロリダ大学の肺クリティカルケア医学部長のVeena Antony教授らは、タルクが転移性肺癌の“魔法の弾丸”と言われるホルモン「エンドスタチン」を産生する健康な細胞を刺激することをEuropean Respiratory Journal(2007; 29: 761-769)に発表した。同教授は「驚くべきことに、タルクが腫瘍の成長を遅らせ,実際に腫瘍を縮小させることを見出した。タルクは、一般に治療不能と思われていた癌の興味ある新しい治療薬である」と述べている。

<新生血管の形成を阻害>
 タルカム・パウダー(Catsduke注:天花粉。タルクを使用したベビーパウダー。シッカロール等のこと) は、乳児のおむつかぶれ予防や女性の化粧品として何世代も使われてきたが、Antony教授らにより、この家庭の常備品が転移性肺腫瘍への血流を遮断することで癌の成長を抑制する能力を持つことが明らかになった。

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抗真菌剤たちの意外な「実力」について----イトラコナゾールの血管新生抑制作用ほか [代替療法]

 ジョンズホプキンス大学・薬理学のJun O. Liu教授らは、足爪の真菌治療薬としてよく使われているイトラコナゾールに血管新生を抑制する作用があることを発見し、ACS Chemical Biology(2007; 2: 263-270)に発表した。同薬は既にヒトへの使用が承認されており、抗血管新生薬としての有用性から優先審査の対象になる可能性がある。

【プラセボに比べて67%減少】
 過剰な血管新生を起こさせたマウスにイトラコナゾールを投与すると、血管新生がプラセボに比べて67%減少した。Liu教授は「イトラコナゾールは突如、強力な血管新生の阻害薬として登場した。抗真菌薬にこのような作用があるとはこれまで予想しなかった」と述べている。

 今回の抗血管新生薬に関する研究では、豊富な血管を持つヒト臍帯から得た細胞に、安全性試験をパスしたが承認されていない薬剤や米食品医薬品局(FDA)と海外で承認された薬剤を含む2,400種類の既存の薬剤を作用させ、細胞の増殖を抑制するかどうかを調べた。

 同教授は「最良の結果は、承認ずみの薬剤が有効であることがわかることだった。この事実には非常に満足している」と述べている。
 抗真菌薬としてのイトラコナゾールは、真菌のコレステロール合成において重要な酵素を阻害する。これにより真菌は破壊・分解されやすくなる。同薬は血管でも同じ酵素を阻害するが、類似の抗真菌薬では抑制効果がはるかに低いため、これが血管新生を抑制する理由ではないとされている

 同教授は「今回のスクリーニング試験では、抗脂質異常症薬であるスタチン系薬も血管新生を抑制することが示されたコレステロールと血管新生の間には何か重要な関係があるようだ」と述べている。

 イトラコナゾールに大きな期待を寄せる同教授らは、同薬が血管新生抑制効果を示す正確な機序を解明しようと研究を続け、担癌動物での試験も行っている。「イトラコナゾールは真菌感染に対して経口で使用できるため、血管新生に対しても経口で効果があるかもしれない」としている。

【コメント】
 ガンの転移抑止に関して「血管新生」を阻害して補給路を断つという、Total Kill Theory以外のパラダイムが出てきたのは、代替医療で用いられてきたサメ軟骨由来の成分の抑止効果の発見以来、それを薬剤開発に応用しようという動きが出てからだと思います。
 イトラコナゾールにそうした効果があるのなら、少なくとも細胞毒による抗癌剤治療のような愚かな方策よりはマシであり、免疫療法や温熱療法などとの併用も可能な、安心できる、総合的な癌治療の一翼を担う可能性も出てきます。

 ところで、イトラコナゾールに限らず、抗真菌剤には、通常の用途=正作用以外の効果、すなわちプラスの副作用がある例が散見されます。例えば、次の報告はどうでしょう。



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