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活性酸素が多いと貧血----慶応大グループが解明

 体内の活性酸素の濃度が高くなると、赤血球などの血液細胞が減り、貧血を起こしやすくなる危険があることを、慶応大医学部の平尾 敦 助手らのグループ(当時。05年より平尾先生は金沢大学がん研究所教授)が突き止め、Nature(431:997-1002)に発表した。

 グループは活性酸素濃度の調節遺伝子も特定。平尾助手は「貧血は老化現象の一つ。うまくコントロールできれば、老化防止につながる可能性もある」としている。

 赤血球・白血球・血小板などの血液細胞は、もとになる造血幹細胞が分裂して2つに分かれ、その片方が分化してできる。もう一方は幹細胞[stem cell]のまま残り、その後も必要に応じて分裂を繰り返し、血液細胞を供給する。

 活性酸素は、この幹細胞の自己複製機能を低下させ、分裂した幹細胞をすべて血液細胞にしてしまう と分かった。いったん血液細胞になると、幹細胞なら持っている能力、すなわち別の血液細胞になったり、分裂して増えたりする能力がなくなるため、結果的に、新たな血液細胞の供給が減ってしまう。

 平尾助手らは、人では早老症やがんの原因となるATMという遺伝子の異常が、マウスでは貧血にかかわることに注目。ATMが働かないマウスでは、細胞中の活性酸素濃度が正常の10倍以上になり、ATMがつくるタンパク質が濃度を調節していることを発見した。

http://www.nature.com/nature/journal/v431/n7011/extref/nature02989-s7.jpg

また薬[Catsduke注:薬とはNAC=N-アセチルシステインのこと]で濃度を下げると、血液細胞の量が回復することも確認した。


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