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ビタミンK2で肝がん抑制 [ビタミンK]

 ウイルス性肝硬変の患者がビタミンK2剤を何年も飲み続けると、肝がんに進行する確率が標準的な治療のみの患者に比べ約5分の1にまで下がるという研究結果を、論文"Role of Vitamin K2 in the Development of Hepatocellular Carcinoma in Women With Viral Cirrhosis of the Liver"(JAMA 292:358-361全文掲載。→論文pdfファイル[無料])で、塩見 進・大阪市立大教授らのグループが発表した。

 ビタミンK2剤は骨粗鬆症の薬として普及しており、同グループは「副作用が少ない安価な薬で肝がん抑制の可能性を示せた」という。

 ビタミンK2は納豆などに多く含まれる成分。研究の対象となった患者40人は皆、男性より骨がもろくなりやすい女性で、骨粗鬆症と早期のウイルス性肝硬変を併発していた。96年から約8年間、経過を追った。

  21人は肝臓を保護する薬剤を使う標準治療に加え、ビタミンK2剤「メナテトレノン」を毎日45ミリグラム飲み、19人は標準治療だけを続けた。

 その結果、肝がんに進行したのは、K2を飲んだ患者では2人、飲まなかった患者では9人だった。 この結果をもとに1年間に発がんする確率を計算すると、飲んだ患者は1.6%になる。飲まなかった患者は8.8%で、ウイルス性肝硬変になった患者の全国平均(8%前後)に近かった。

 小俣政男・東京大教授(消化器内科)は「ビタミンK2が肝がんの再発を抑えることを示す研究が別のグループから発表されているが、今回は肝がんへの進行を抑える効果もうかがわせる。ただ、抗がん剤のように劇的には効かないだろう」と話す。(平成16年7月21日 朝日新聞。Catsdukeがリンク等加筆)

【コメント】
 医療におけるフリーラジカル研究の第一人者である井上正康先生がいらっしゃるものの(生化学・分子病態学教室)、インフルエンザに関しては母校医学部を誇れない私でしたが(笑)、今回の塩見先生の業績には胸を張りたい思いです。

 試みに、PubMedで"Vitamin K2 + cancer" "Vitamin K2 Hepatocellular Carcinoma"などで検索してみて下さい。前者で60件、後者でも35件ほどヒットします。

 さて「抗癌剤(は)劇的に効く」というのは聞こえが良いですが、その実、それが意味する内容は「腫瘍は確かに小さくなるが副作用で患者のQOLが低下して結局は亡くなる」ということです。

 腫瘍の直径が小さくなるといっても、無限に縮小し、最終的に腫瘍だけが消失するわけではなく、本当に腫瘍が縮小・消失するほどの量を投与すれば、抗癌剤が「細胞毒」である以上、骨髄など正常細胞にも影響を及ぼし、全身を衰弱させ、逆に、耐性を獲得した癌細胞の増殖にむしろ有利な環境に追い込んでしまうからです。

 癌を治すのは抗癌剤ではなく患者の免疫(細胞)なので、癌細胞が弱りきった段階で、なおかつ相当の免疫力が残っている状態を維持した上で抗癌剤を止められば、癌細胞を掃討できる稀有なケースもありますが、大抵は全身が「細胞毒」のせいで弱っているので、そうは問屋が卸しません。その状態で、しかも発癌を招いた生活環境はそのままですから、ほどなく再発することになります。

 そもそも免疫力が十全であれば、癌にはならなかった筈なのですから、死の可能性を宣告されたのをきっかけに、自らの生活を反省し、一種の「悟り」を得て「回心=改心」してストレス環境を無くし、食生活を改善する等、自身の生活を一新できた者だけが緩解を得られるのです。

 『がん生還者たち』などの著書や、皆さんの周囲の例でも聞き及んだ例もあるでしょうが、医師が見放したようなステージから奇跡の寛解を遂げた回復例の大半は、三大療法を止めたケースがほとんどです。その上で、自分の人生を反省して、生活を変革した者にしか寛解は得られないようです。  癌をもたらした生活環境や自分の思考パターン=性格をそのままにして、抗癌剤にしろ代替療法にしろ、それだけで癌が治ると言うのは矛盾です。どちらの治療を選ぶにせよ、一旦は良くなったように見えても、必ず再発し予後は良くないでしょう。

 ということですが、単純には、そして一概には言えませんが、どう考えてもマイナス面のみしかない場合には、抗癌剤を止めて免疫力を上げ、なおかつ十全大補湯などの漢方薬をBRMとして使用して、キラーT細胞の能力=免疫力を上げて、さらに本記事のように抗ガン作用のあるビタミン類の摂取をして進行や再発を防ぐようにすれば、寛解も望み得るでしょう。
 野菜ジュースのみで治るなどというのは安直に過ぎますが、抗癌サプリメントの摂取を初めとして、考え得る生物化学的下部構造は全て調え、ストレスを減らし(=コルチゾールを減らし、キラーT細胞の減少を防ぐ)、ツボ刺激や漢方薬などBRMを服用するなどが重要でしょう。非侵襲的なハイパーサーミアなどが利用できればさらによいでしょう。ちなみに、うちのタマがかかりつけの動物病院は、島根大と共同研究でハイパーサーミアで犬の癌を治しています。

 そもそもピシバニールやクレスチンが無効だったとか言う前に、それらBRMが抗癌剤と同時投与されていた事実を閑却してはなりません。放火魔と消防士を同時に体内に入れて、なかなか火が消えないと騒いだのは愚の骨頂でした。外国では認可されていない=効果のないフルオロウラシル系経口抗癌剤よりは、はるかにマシだったと思います。βグルカン類の抗癌活性が高いと言っても、毎日サルノコシカケやはたまたマツタケを食べる訳にはいかないわけですから。今なら、国立癌センターとJAとの共同研究で開発されたエノキダケエキスなどは安価です。また「補」薬である漢方薬の服用も有意義です。これらが有効なのは、安保療法の理論通りでしょう。
 ただし下部構造を調えるのには「総力戦」でなければなりません。日本人お得意の「一物健康法」的な<これだけ>主義ではダメでしょう。ビタミンもミネラルも食餌も漢方薬も西洋医薬も温熱療法も、カウンセリングないし瞑想等のリラクセーションも、使える物は全て使うといった戦略が不可欠です。本HPもその一助になればと情報提供しています。

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