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アスピリン以外のNSAIDsは癌の発症と死亡を抑制せず [癌治療・予防]

 アスピリンの使用は癌の発症とそれによる死亡を抑制するが、非アスピリン系の非ステロイド抗炎症薬(NSAID)にはそうした効果は認められないと,米メイヨークリニックのグループがJournal of the National Cancer Institute(2007; 99: 881-889)に発表した。

 Iowa Women’s Health Studyに登録された閉経後女性を喫煙歴で層別化し、アスピリンおよび非アスピリンNSAIDの使用と癌の発症,死亡との関連を検討した。

 解析対象は2万2,507人。平均10年の追跡で3,487人が癌を発症、3,581人が死亡した。非使用と対比して、アスピリンの使用は癌の発症と逆相関を示した〔多変量調整後の相対リスク(RR)0.84〕。年齢調整後の1万人年当たりの癌発症率は、過去の喫煙者で147人、非喫煙者で170人だった。癌による死亡にも逆相関が認められ(RR 0.87)、1万人年当たりの死亡率は過去の喫煙者で47人、非喫煙者で52人だった。こうした逆相関は現在の喫煙者と比べ過去の喫煙者、非喫煙者でより強かったが、有意差には達しなかった。

 アスピリンの使用は冠動脈性心疾患(CHD)による死亡でも逆相関を示し(RR 0.75)、1万人年当たりの死亡率は過去の喫煙者で23人、非喫煙者で30人だった。全死亡についても逆相関が認められ(RR 0.82)、1万人年当たりの死亡率は過去の喫煙者126人、非喫煙者155人だった。
 一方,非アスピリンNSAIDの使用では、癌の発症とそれによる死亡、CHDによる死亡および全死亡との関連は認められなかった。


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