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ネコの健康管理に便利なもの [獣医学]

 動物病院の体重計は、動物用とはいえ、普通の上皿秤だったり、診察台が体重計になっているものだったりで、不正確です。代謝量を算出するために必要な場合のような厳密な測定の頻度はめったにないにせよ、食餌量・飲水量・便重や尿量・点滴量も分かっていて、正味の体重の増減を知りたいような病態では、よほどの肥満ネコを除いて、大半の体重が5〜6kg未満である猫の体重測定に100g単位の計量などあまりに大雑把です。
 とはいえ、赤ちゃん用ベビースケールは秤量10kg・目量2gで小動物用に良いとはいうものの、6〜7万円しますし、精肉店で使用しているような、例えば、ヤマトのデジタル上皿デジタル秤は秤量6kg・目量2gですが。これも3万前後してしまいます。

 ちなみに、私は


SK-10k(秤量10kg・目量5g)に深めの洗濯カゴを載せて使用しています(すぐには逃げられません。笑)。これなら1万前後で、正確な測定が可能です。

(最近でこそ、ネットですぐに買えますが、私がこのクラスの正確な電子秤を探して買ったときには、大阪・日本橋の秤専門店で取り寄せて貰ってやっと入手できた代物です。なお私の購入時はこの製品は目量5gでしたが、現行商品は10gに精度が落ちています。非証明用商品なので証明用途の商品と差別化したのでしょう)

 また、粉末薬剤や治療食i/dやm/dなどの計量には、


PS-010BK(秤量100g・目量0.1g)を使っています。

 ストルバイト結石を患った、かつての愛猫のために、当時、病院で用いられていた尿試験紙が高価な割に不正確だったので、熱帯魚用のpH試験紙「テトラテストpH」(塩水・淡水共に可→検尿用もOK。比色表も、例えばバイエルのマルチスティックよりも刻みが細かく正確)の利用を考え、さらに一万円未満で買え、分解能0.1で測定できるISFET (半導体)を使用したpHメータ・新電元社製のKS701を使っていました。


 この商品は最近販売中止になり、サポートも昨年で終了になり、いわゆるディスコンになってしまいましたが、熱帯魚用を初めとして、最近は理化学用でも1万円以下で、0.1単位で測定可能なpHメータ、それも1滴で測定可能かつ校正不要なものなども市販されています。必要な方はネットで検索・購入されるとよいと思います。
 例えば、カスタム社のPH-5011なら6000円前後で買えます。

 
 また、糖尿病の血糖値管理には、アボット社の血糖測定器「 プレシジョン エクシード」を使用しています。

 必要血液量は最小の0.3μℓとはいかないまでも、0.6μℓ(ゴマ粒2つ程)で、グルコースは「G3b血糖測定電極スマートブルー」で5秒で判明します。測定範囲は20~500mg/dLです(別メーカーの製品には600mg/dLまで測定可能なものもあります)

 毛細血管血での測定が前提ですから、静脈から採血した血液の場合ですと、説明書通りに補正値1.12で割れば、私がお世話になっている動物病院の測定器での値とほぼ同じ値が得られました。

 しかし本製品を選んだ理由は、尿ケトンは例えば「栄研ウロペーパーⅢ・K」などで測定はできますが、中小の動物病院では測定できないことの多い、血中β-ケトンが0.3~5.0mmol/Lで測定可能という点です(電極は1枚580円と高価ですが)。

 ただし肉球のランセットによる1回の穿刺で得られる程度の血液は0.3μℓがいいところですから、そういう意味では(静脈からの採血ができない方には)、最小量の血液で測定可能な製品、例えば、ニプロのフリースタイル・フリーダムを選ぶべきかも知れません。


 私は両方所持していますが、こちらの機械のおかげで、自宅にいながら血糖値曲線が非侵襲的に作成可能です。
 ただし、病院の機械との間で40〜50の差があります。現在、補正値を算出中です。メーカーにも問い合わせ中です。判明次第、この記事をアップデートしてご覧の皆様にもお知らせします。

 民生用のものでも、現在ではよい製品を探し選べば、中規模獣医院で使用されている機器より正確な測定ができる場合が有ります。
 ただし、そこまでの必要性があるのか(皆様のかかりつけの獣医院や先生は、ご自身の診療内容との兼ね合いで測定機器を選定されている訳で、実用上問題が無いので、敢えて旧式の機器を使用してたり、最新式の専門機器を購入しなかったりという判断も有りえると思われます。その反面、獣医師・AHT1人ずつ的な小規模な所なら、単に経営を圧迫するから導入しないという場合も有りえます。それなら、これらの機器で補うという智慧や根性はないのかという素朴な疑問は残ります)、一般の飼い主が、これらの機器で知りえた数値を生かし得るのかという問題は残りますが。

 そこでナースや勤務医の、にゃんこの飼い主の方々で、自宅用にこれらに類する製品のご利用はどうでしょうか? TV番組『ER』で、外科医のロマノが、カウンティで自分の犬の心臓手術をしていましたが(おそらく誰かの実話エピソードでしょう)、通常そこまでは日本の病院では不可能ですから(笑) 自宅にそれなりの機材があれば、精神衛生上も良好です。

 私は年末からのタマの治療費で、輸液ポンプ5・6台は軽く買える出費をしています。どうせなら、1台分出費を浮かせられれば、自宅用にテルモのポンプを買っておけました(泪)。


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